あ・はるふ・まんすりー・こめんと 1999年8月24日

 

 
  奈良の大文字

 盂蘭盆は、奈良の大文字送り火の為、飛火野へ観光客の一人と成りに行きました。
 京都を始め、いくつかの送り火を拝ませもらったけれど、今回は「大きさ日本一」の宣伝文句に煽られ、とっても期待してのに、闇に浮かび上がった大の字は、緩やかな斜面に描かれているらしく、寝そべって見えた。回りの客も早々に引き上げてゆく。流行りの「たれぱんだ」ふうに言えば、「たれ大文字」。翌日は猛暑で、こちらがたれていました。しかし、この「たれる」は、文語の「垂る」の意味に近いのではないかいな。
 ところで、どうして何処も彼処も一様に「大」を採用するのでしょう。大文字が有名だからって、あまりに右に倣え。独創性に欠けませんか。どうせ宗教行事というより、観光産業なんだから、ハートマークとかニコチャンマークで良いじゃないか、と話したら、そういうのはあまりにポップアート的発想だとかたづけられた。まあ、そういうのがおもしろいと本気で思っているわけじゃないけどさ。
 そういえば、数年前、京都で「大」を「犬」にするトクシン(?)行為が試みられた事件を知っていますか。だれでも思い付きそうなことだけど、本当にやってしまうのが、おかしい。僕は「天」にしてみるのも悪くないなあなどと考えて、「おもしろくない」と言われてます。でも、「太」も「犬」ほどのインパクトはないよね。
 ともあれ、触らぬ神に祟り無し、です。それなら、一人、部屋でたれているのが、正しい。たぶん。

 
  
BAD ! (地震をめぐる電話)

「二十一日、地震があったんだけど」
「あ、新聞で読んだ。マグネチュード5以上だって」
「そう、やっぱり現実だったんだ。早朝だったから、もう半分夢みたいな気分でいたよ。淡路・兵庫県南部地震と起きた時間も近いし、まだ夢に出るかなあって」
「そちらは震度3だって」
「やっばり大震災とは比べ物にならんね。そういや、このあいだ、トルコ地震についてテレビが報じてたんだけど」
「ふんふん」
「阪神大震災よりはるかに大きな地震がトルコを襲いましたって言ってたけど、誤解を招く表現だなあって思った。被害は大きいけど、地震規模が大きい訳じゃないだろ」
「イスタンブール周辺には、欠陥建築とかがずいぶんあるみたいね」
「そういうの、こちらが軽く見られているみたいで嫌だった」
「気にしすぎ。ところでさ、日本の国際援助部隊が初めて人命を救助したんだって」
「ふうん」
「日本語で『だいじょうぶですか』とか叫んでたら、おかしいね」
「簡単なトルコ語くらい習っただろ。往きの機内でもそれくらいできる」

「英語じゃない?」
「なんて言うの」
「もちろん、
『はろお』って言うのよ」
「…それで?」
「元気ですかって聞くの。
『はう・あー・ゆー』って。そしたら、瓦礫の下から叫ぶの、『ばっど ! 』
「ばっど?」
「BAD ! 」
「…<How are you>って最近アメリカでもあまり使わないんだってよ」
「へえ、そうなの」
「そう」
「じゃあ、『はう・どう・ゆう・どう』」
「…」
「それから、<Have a good heart!>」

 

 
  野球も終盤戦

 プロ野球はセ・パ共、行方が見えてきましたが、先日僕は「阪神-中日」を生中継で観戦しておりました。
 八回裏一死、一塁に和田、投手落合。ここで打者新庄が二遊間へ痛烈な一打を放ったのです。当然ヒット、と思いきやショート久慈があっさり回りこみ、遊-二-一のダブルプレー。アナウンサーいわく「ファインプレイにも見せない」平凡にすら映る見事な技でした。一瞬唖然としたあと、芸術はこうでなくては、一見凡庸にすら感じられるほど熟達した技こそが理想じゃないか、と考えたりしたのです。
 つまんないこと考えているなあ、俺も。
 そういう訳で、この日もタイガースは零封負けを喫したのです。ああ、あ。

 

 
  リクエスト

 ぽつりぽつりと新刊書の感想等いだだいておりますが、ありがたいことです。
 特にお気に入りの一首があれば、ぜひ教えてください。
 なお、しばらく休んでいた「貴方の頁」ですが、今回から復活します。

 

 御意見、御感想がございましたら、お聞かせください。
 無断転載は禁じます。Copyright(C),Miyake Satoru,1999

Online Order

書店でなくても本は買える!
 

次回

前回

あ・はるふ・まんすりー・こめんと 一覧   三宅惺ホームページ