あ・はるふ・まんすりー・こめんと 2001年1月5日

 
  二年参り

 初詣は今年も近所ですませた。この街では最初の年始なので、当てはなかったのだけど、歳末の電信柱、各神社の宣伝チラシが張られた中で「白酒サービス」という売り文句に営業努力を感じ、酒を嗜まないのに、そこに決める。遠くまで行く必要も別にないのだ。
 高校以後毎年、もともと親が視たがる紅白歌合戦から逃れる為に出かけていたようなものだったが、今ではその必要もないのに行くのは、習慣というやつだろうか。
 ところが、このチラシ、地図も住所も書いてない。有名すぎるか、狭い地域の氏神かのいずれかだろう。試みに交番で尋ねてみたら、いきなり電話帳を調べ始めた。タウンページならこちらも持っている。自宅でわからないから来ているのに。当然ながら不明のまま、書店で市内地図を見たら、すぐわかった。公共機関など頼るものではない。
 かくして、どこかで二十一世紀のカウントダウンが行なわれてる頃、僕は地方のお宮で、法被姿の方々が太鼓叩いたり、升で冷酒をたき火の傍で飲んでいる横で、無事御参りをすませたのでした。
 賽銭は五円。ケチなんじゃなくて、御縁にかけた。貧乏のせい、というのもあるけどさ。

 

 
  年越し蕎麦

 ところで、マイ・オキナワ・ブームはいまだに続行中でありまして、年越し蕎麦も沖縄そばでした。もっともインスタントですが。悩んだ末の明星食品。丸ちゃんはまた来月にでも、ということで。
 そして、最後はさんぴん茶。
 三時のおやつはブルボンのELISE。紅芋クリームと沖縄産黒糖クリームのセット。原宿でも買えるよ。このあと、ちんすこうショコラが控えているのだけど、なんかどれも恐い…。自分で買っといて、さ。
 本土のゴーヤは苦い。沖縄ではうまかった。どうしてだ。誰かおいしい料理法を知らないものだろうか。

 [付記] 「あ・はるふ・まんすりー・こめんと 74」へ続く。

 

 
  「笑いの文化人講座」

 三が日、一人になると、ホットカプセル刊「笑いの文化人講座」を読んだ。
 この出版社は本社を香川県高松市におき、「恐るべきさぬきうどん」「さぬきうどん珠玉の109品大図鑑」等という著書を出しているのだけど、この本は回文等笑いを中心にすえたもので、僕は「この社の品目は、あるいは最近の村上春樹氏の仕事に大いなる影響を与えているのではないか」と興味深く読んだ。作家で讃岐うどん巡りなどしたのは、あの方ぐらいでしょうから。
 ファンには必読書なのかもしれない。
 ただし、この文を読み、講読するのは自由だけど、一読、後悔あるいは激怒されたとしても、こちらとしては責任はもてません。
 ちなみに、僕がこの本から獲た最大の収穫は、晩年の斎藤茂吉がサングラスをかけると「ドラゴンボール」の亀仙人になること。知らなかったな。
 回文にも多くの傑作がありますが、受けたのは「大胆! いきなり森泣き、引退だ!(ダイタンイキナリモリナキインタイダ)」。もちろん去年発表された作品じゃありませんよ、念の為。

 

 
  今年の天皇杯

 元日は天皇杯全日本サッカーをぼんやり寝転びながら観戦。
 凡戦だった。
 鹿島よ。抜け目のないプレーをするのは良いが、そんな審判のミス(なんだろう、きっと)を突くような試合を続けて連勝を伸ばしていたら、そのうちアントラーズのファン以外誰もJリーグを観なくなるぞ。
 ミスしたのは清水も審判同様だろうけどさ。
 僕みたいな素人をしらけさせる試合こそ恐れるべきじゃないかい。

 

 
  思い出した二首

 元日の夜、MSN Hotmailから年賀状が届いているとメールが来たので、見ようとしたのに繋がらない。おそらく同時に大量のアクセスがあったからでしょう。テレビCMで郵便よりも速いなどとアピールしてますが、師走中旬に投函するのが一番確実なのだと改めて知った次第。メール業界もまだまだこれからですね。
 翌日はあっさり見られたけど、送り主から一言もコメントはなく、その代わり白い骸骨がVサインをしていた。CDの宣伝を兼ねてるらしい。そのジャケットなのだ。
 季節は違うけど、昔詠んだこんな歌を思い出した。

   Cry 所収  

 








 
 
 





 

 
 





 
 






 
 
 
 

 二日はニュースで、大晦日に家族全員が惨殺されたうちの一人から年賀状が届いたと報じていた。またこんな自詠を思い出した。

      ころがる 所収
 
















 
 
 
 
 
 
 
便



 
 
 
 

 
 
 
 






 
 
 
 
 

 
 
 
 
 



 
 
 
 
 
 
 

 現実は時にして、よりユニークで、より残酷だ。
 しかし、「首無し」の部分が「ガイコツ」になると、何故いきなりユーモラスになるんだろう。骸骨はもうそれほどヴァーチャルな存在なのか。だとしたら、僕等は妙なところでやっぱり不健康なんだろうね。
 (なお、二首とも自撰集『ロール・アンド・クライ』に採録してます。)

 

 
  近況

 掲示板、閑話・清話・情話でもふれてますが。
 新聞に掲載されてましたよ、という噂が流れ、何がかと思ううちに、デマばかりになった。
 結局、何かの記事に僕の名前が歌人の肩書きで出たということだったらしいが、どの新聞か、どういう記事かも断定はされないまま今に至っている。もっとも、記事の内容も含め、だいたいの想像はつかないこともないけど。とりあえず、今講読しているところはもう十年も読んでいるが、図書広告欄以外に一度も載せてくれたことないから、やめてしまうか検討するほかなさそうだ。
 それでも、五大紙のどれかに載ったことだけは確かなので、祝宴をひらかされた。僕は場所だけ提供し、飲みもせずぼんやりしていた。

 いや、それは嘘だ。

 彼等は受話器から漏れる声だったり、電子文字だったり。顔を知らない人までいる。
 別に良い。彼等、彼女等が心待ちにしてくれるから、僕は今日も何か詠み、書き、生きていける。
 まあ、楽しい正月だったんだろう。たぶん。

 今年ついに三宅宛の年賀状は一枚も無しでした。朝から郵便受けを何度も覗いたのに。
 全部電子メールなのです。
 郵便局の皆様すみません。周囲はどんどんヴァーチャルに移ってゆきます。こちらの意志とは無関係に。

 

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